人の徳

新約聖書の中に、
「あなたの右の手がしていることを左の手に知らせてはなりません」
（マタイ福音書　６章４節）
という箇所があります。
これだけでは意味が分かりにくいのと前後を読んで、解釈が変な方向へいってはいけないのですが、先日、この箇所を思い起こさせるお話を伺いとても感動しました。

そのお方は、自然を愛し いつも謙遜で人の事を言わず、愛に満ち溢れた方です。手作りのものを分けて下さったり、レシピを教えて下さったりもします。これは、先日頂戴したスギナ。

手作りジュレもとてもおいしく頂いています。


私は、現在ローザンヌ日本語教室で子ども会(幼児部)の保育士として働かせて頂いています。この教室は、保護者が主体となって運営されている非営利団体の教室です。すべての役割を保護者で分担し行っています。この教室を運営・継続するにあたり、沢山の方々の協力とお働きが必要なのですが、それぞれ本当に良く動いて下さっています。どのお仕事が一番大変という事を言ってはいけませんが、ここで長年ひとつの役割を文句も言わずやってきた方のお話を聞くことができました。写真に出ているものをいつも分けて下さっているのがそのお方です。

お仕事の内容を伺って、これまでどれほど大変だったか初めて知りました。このように労して下さっている方がいて下さって、私も働くことができるのだと改めて感謝の思いでいっぱいになりました。私だったら「こんな面倒な仕事や～めた！」とすぐ逃げていると思います。彼女の素晴らしい忍耐力と優しさはどこからきているのでしょうか。内側のものが人の徳となって表に出てくるのですね。素敵な徳の持ち主と知り合いで幸せです。私もそのようになれる様、感謝の気持ちを忘れず日々を過ごしたいと思います。